なんでBL書くの?

BL小説書いてるって言っていいのか問題。

もっと広げて、小説書いていると言っていいのか問題。

昔、性や職業を書きやすいジャンルとしてBLがあると何かで読んだことがある。

女性にまつわる厄介ごとを抜きにして、恋愛や仕事をかけるから、BLというジャンルを選ぶというのをどこかで誰かが語っていたのを読んだことがある。

ふーん?と納得はできずに一意見として頭に入れていた。

そして……。

近年になり、私自身もBL小説を書くことがあるけれど、男女恋愛ものと大して変わりなく書いている。

時代が変わったからなのかもしれない。

あるいは、私自身が女だからという意味での制限を人からかけられた記憶がないからかもしれない。

BLを書く時と男女の恋愛を書くときで大きな違いはない。

けれど、女性が主人公のときは、暴力描写は避けるが吉とは、肌感覚で感じている。

なぜ、BLを書くのか自分でもその遍歴がよく思い出せない。

ここで勝手に思い出す企画をしていく。

そもそも私は二次創作経験もなく、アニメや漫画でBL想像をしたこともない。

そのジャンルが好きなわけでもない。

一方でジャンル無視のゲーマーなので、一時期アドベンチャー系恋愛ゲームにハマっていた。

そのときにBLというジャンルを知り、BLゲームにはまったと記憶している。

当時は男性向けアダルトゲームや、女性向けアダルト恋愛ゲーム、一般向け恋愛ゲームなど、色々と遊んだ中のひとつのジャンルとして、ハマっていた。

RPGやアクションゲーム、シミュレーションゲームをやる時間がなくなってしまっても、アドベンチャー系恋愛ゲームはサクッと楽しめるジャンルだからだ。

ただ全般的にゲーム要素としては選択肢しかなく、文章を読むことがメインのものも多い。

ゲームとして全く楽しくはないが、キャラクター性の強い読み物としてはそれなりに楽しい。

恋愛系ゲームのシナリオを書くのは楽しそうだなーと思った流れから、BL小説を書いた。……のだと思う。

かつてはRPGゲームシナリオを書く人になりたい、と思っていた。ファンタジーシナリオを子どもの頃に書いたこともあり、その流れを汲んで、ちょうど興味のあったBLのシナリオを作る。

シナリオのはずがシナリオの定義がよく分からずに、結果小説になったのだと思う。

男女恋愛も書いたけれど、当時は全く形にならない。

BLの方が程よくファンタジーになるので、それなりに形になる。

ただあまりカップリングに興味もなく、このジャンルに固執することもできない。

BLではない男主人公を描くのと、BLの男主人公を描くのとでも私の中で違いはない。

小説という媒体を介し、男性の肉体を経験するという意味では同じだからだ。

とまあ、考えていくとなんでBLを書くのか、より分からなくなる。

BLに関係してTLというジャンルがあるようだけれど、それの定義もよく分かってはいない。

TLっぽいものを書くことがある。

性描写のある男女恋愛ものという感覚だ。

けれど、ハイスペックな相手との恋愛みたいな要素があるジャンルだとも聞き、今はよく分からなくなっている。

恋愛があれば、そこに性があるのは普通で、流れとして性描写を書くのは自然だなと思うので、その意味では私の描くものはTLなのか?と思うが、ハイスペックな相手との恋愛というのはよく分からないし、自分に描けているとは思わない。

男性に救いあげてもらう恋愛劇が描く上では好みじゃないから、クズな環境からの脱出や、主人公をいじめる継母やクズ彼氏みたいな悪役へのザマアミロという展開が描けない。

一人の男性をはさんだ、主人公と、ライバル女性との対立も描けない。

構造的なドロドロは楽しく描けるけれど、感情的なドロドロは楽しく描けないからだ。

クズな環境なら捨てましょう、クズな彼氏なら捨てましょう、ライバルがいる相手を深追いしないで次の恋愛に行きましょう、という発想が邪魔をする。

それでも、ドロドロを描こうとチャレンジして、TLもBLもよく分からないままに、小説を作ってきた。

ハイスペックな相手との恋愛劇は苦手だが、取材して書くし、ライバルっぽい女性を出してみる。

しかし、うまくいった気はしない……。

脳内がゲーマーなので、ハイスペックとは魔力と腕力などのパラメータによる操作キャラクターとしての使いやすさか?レベルの高さか?とか思うし、恋愛だってカードバトルでもして勝った方が手に入れればいいじゃんという雑な発想があるからだ。

現代劇におけるハイスペック……御曹司?大手企業のキャリア組?経営者?医師?

インフルエンサー?配信者?アイドル?

全く興味がわかないなぁーぼやきつつ、タイトルに入れ込んでみる。

投稿するにあたって、BLですよ、TLですよとタグづけをすることはあるけれど、本当にそうか?と常に疑っている。

元々の入りがゲームなので、これまでに恋愛小説もBL小説も通ってきていない。取材的に色々な小説を読む中で、いわゆるライトノベルみたいなものを読んだことはあったのかもしれないけれど……そことの区別がよく分からない。

ライトノベルの中に、BLやTL小説はあるのか?そこを深掘りするつもりはない。

とはいえ、そもそも純文学的なものノーベル文学賞のもの、文豪のものも、カテゴライズしようとすると、実は難しい。

好みのものや読んできたものは、ジャンルもバラバラだ。さらにすぐに飽きて他のものを好きになる性質が邪魔をし、自分の好みも分からない。

メモがないので思い出せないものも多いけれど、知り合いや家族が貸してくれるというから借りて読む本もあり、本のジャンルにこだわりがない。

初めて自分で買った挿絵のない本はたしか馳星周さんの漂流街だったと記憶している。

私の中でそれはジャンプコミックスやサンデーコミックスと同等の位置にいた。

刺激的で楽しい読み物だ。

海外ファンタジーものだとナルニア国やはてしない物語、指輪物語シリーズなどの、古典ファンタジーは幼少時に触れてきている。

ハリーポッターも通ってきているけれど、所詮ゲーマーなので、操作できない世界に長く没入できないのだ。

両親が無類の読書好きなので、その流れもあってか、私自身も読むジャンルに垣根もないのだけれど、本の世界に浸る発想がない。

漫画も同様で、好きにはなるけど、通り過ぎるだけ。すぐに他のものを好きになる。同時進行でいくつもの本や漫画を読むので、これぞ!というものがない。

ゆえに、オタ活なんてできない。

かなり薄情な人間だけれど、小説書いていますなんて言っていいんだろうか?と常に思う。

本が好きで自分も小説書いてますという人からしたら、不義理なやつなんじゃないか?

そもそも書いているものは小説なんだろうか?とも思う。

BLが好き、TLが好きな人しかそのジャンルを書いてはいけないというルールや法律ができたら、撤退しようと思っている。